カサンドラから回復し、離婚もしない選択
カサンドラから回復するには距離を置くこともひとつの方法、
という考え方もあるため、離婚に至る夫婦も多いようです。
でも私は夫への愛情をまだなくしておらず、
カサンドラから回復し、離婚せずに一緒に暮らしていきたいと考えています。
とはいえ、そのためにどうすればいいのかわからなくなってしまい、行き詰っていました。
7月に不安発作を起こしたため、それを改善できればと思い、病院を受診しました。
医師の答えは、
「遷延性抑うつ反応による不安発作です。ご主人はアスペルガーの疑いがありますが
当院では検査、診断、カウンセリング等を行うことができません」
でした。
受診することで今後の展望が開けるのではと期待していたので、
絶望的な気持ちになりました。
どうすればいいのか悩んでいるとき、
アスペルガー当事者のご主人が書いた、「カサンドラからの回復」のブログを見つけました。
こちらのご夫婦は、奥様から「離婚してください」と言われたにもかかわらず、
ご主人が大きな努力をされ、離婚を回避し、
今は落ち着いた暮らしをされているとのことでした。
周りから見ると不可解な行動、気になる行動などについて、
アスペルガーの当事者のご主人が「アスペルガーの頭の中」を解説してくれています。
例えば、
・アスペルガー症候群 突然キレる(激怒する)理由
・アスペルガー症候群 話し合いができないのはなぜ?
・オレオレ症候群~アスペルガー症候群の独りよがり~
などなど。
またカサンドラになった奥様が回復するまで、奥様とどんなやりとりをしてきたのか、
その時どう感じたのか、など、細かに書かれています。
「夫もこういう風に考えているのかな」
「夫もこんな風に苦しんでいるのかな」
と考えることができました。
夫にも、読んでもらおうかなと思っています。
またもうひとつ、カサンドラを経て、かつ離婚を回避することを応援してくれる本を見つけました。
夫婦の危機は発達障害が原因かもしれない:離婚を考える前に読むカップルセミナー入門
- 作者: 宮尾益知,滝口のぞみ
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2017/08/25
- メディア: 単行本
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カサンドラから回復し、夫婦としてやり直すためには、
自分だけでなく夫の協力も不可欠ということをあちこちで読んでいましたが、
具体的にどうすればいいのか、行き詰っていました。
少し専門用語が多かったり、説明が難しいような感じもしましたが、
これからどうすればいいのか、この本を読むことで少しまとまってきた気がします。
アスペルガー当事者を非難するような書き方でないので、
夫に読んでもらい、自分のことや私の状態を理解してもらう助けにもなるのではと思いました。
ちなみに、このお二人の前作も持っています。
こちらは、すでに夫に読んでもらっています。
最初に読んでもらったときは、まず私が読み、
思い当たるところやなるほどと思ったところにマーカーを引いておき、
「読んでみてくれる?」と渡しました。
スムーズに読んでくれたようではありましたが、感想はと聞くと、
「ああ、読んだけど流し読みしたから内容は覚えてないな」
と無表情に言われてがっかりしました。
私がどれほど困っていて、どうしてこの本を読んでくれと言ったのか、ということを想像しないし、
本を勧めてきた相手に対して「流し読みしたから覚えてない」と面と向かって言った時に相手がどう思うか、
ということも想像しないのだと思います。
でも、それから数か月たって、夫がある程度アスペルガー傾向であることを受け入れてきたころ、
突然夫から「あの本をもう一度貸してほしい」と言ってきました。
しばらく時間をかけて読み、「僕がY(私)を苦しめていたんだね」と言ってくれました。
たぶん、マーカーを引いてあるところを私の気持ちとして受け止めてくれたのだと思います。
また、「距離を置くこともカサンドラのためにいいって書いてあったから、僕は家を出て近くに一人暮らししようかと考えている」とも言いました。
今回は、内容がある程度頭に入るくらい、また、私の苦しさを少しでもわかるくらい読んでくれたのだとわかってホッとしました。
彼に、自分の興味のないことを受け入れてもらうように進めるには、
◎穏やかに話を進めること
→感情的にならずに話す
夫が怒り出したら「少し時間を空けてまた話しましょう」と打ち切る
◎タイミングをよく見ること
→何かをしている時、機嫌が悪いときは話しかけない
◎一度でダメでもあきらめない
→数か月後に挑戦するとうまくいくこともある
しかも前回勧めた時のことを忘れている場合もあるのでそれを逆手にとる
また、夫から働きかけてきてくれることもあるのでそれを逃さない
などを心がけています。
でも、物理的に離れる別居などの選択は、取らないつもりです。
カッとなると何をするかわからない部分も持っていること
(実父との電話でいきなり激怒し、横にあったドアを殴って壊したり、
高速道路で煽られて激怒し、子供も乗っているのに煽り返したりなど)
急に「僕は死にます」とlineを送ってきたりすることなど
(これまでに何度も「死にたい」「死なないよ」と言うのを繰り返している)、
これまでのいろんなことを踏まえ、1人で暮らさせるのはとても不安なのです。
物理的な距離を置くより、今は、感情を交えた情緒的なかかわりを持たないという
「心理的な距離を取る」ことで、気持ちを落ち着かせています。